脂肪注入後のボディケアを大切に

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脂肪注入でドナーとなった部分のケアについて

患者さま

脂肪注入で再建を考えています。いろいろな場所から脂肪を取ると聞いているのですが、どのような方法で取るのですか?傷は大きいですか?いろいろ不安です。脂肪をとった部分にケアは必要でしょうか?教えて下さい。

素輪先生

素輪先生の回答・・・
脂肪は腹部や大腿内側の脂肪を5㎜程の小さい切開から吸引していきます。脂肪を採取した場所のケアは術後の回復を考える上でとても大切ですよ。

①まず、腹部の場合は腹帯、高めのガードルを使用するといいと思います。

②次に大腿ストッキングやガードル着圧のレギンスなどを用いて全周で圧迫することで出血を軽減できます。

③採取部を動かしすぎないよう安静にすることで出血も軽減できます。

患者さま

採取した場所を圧迫することが大切なんですね。でも、どうして出血を防ぐことがそれほど大切なのでしょうか?

素輪先生

それは、出血が皮下に貯留して固まったものを血腫(※血腫は被膜に包まれていて、その内部に液体の血液成分が貯まったものです)といいますが、これが残ると液体成分が吸収された後に皮下に線維瘢痕組織ができてしまいます。

患者さま

うーん、なんだか固いものが身体の中に出来てしまう感じですね。

素輪先生

血腫ができないよう工夫することは、結果的に術後にドナーとなる採取部の形態変形や陥凹(くぼみ、へこみ)を予防することができると言えるますね。
入院前にどの部分からの採取になるのか、何を準備すればいいかを医師や看護師に確認して用意しておく事をおすすめします。

患者さま

術後はきちんと圧迫して安静にしておくと良いのですね。脂肪を取った部分がデコボコにならないようにしっかり圧迫したいと思います。

素輪先生

そうですね、また脂肪採取によって皮膚と皮下が痛んでいる状態であるため、皮膚の保湿・バリア機能機能が低下しています。ですから保湿などを徹底していただくことも大切だと思います。

患者さま

市販のボディクリームなどで大丈夫でしょうか?

素輪先生

ボディクリームで十分ですよ。また、肌にトラブルが起こりやすい方は医師に保湿について相談してみて下さいね。

患者さま

肌の保湿もとても大切なんですね。自分で気をつけられるところなので頑張りたいと思います!ありがとうございます。

素輪先生

わからないことは出来るだけ解決して、自分らしい再建をしていきましょう。いつでもお問い合わせください。

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