乳輪乳頭を温存する時に考えられるリスクと対処

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 乳輪乳頭を残したい!考えられるリスクと対処法について

患者さま

乳房再建をしたいと思い、乳がん手術のとき乳頭乳輪を残してもらいました。何かリスクはありますか?

素輪先生

素輪先生の回答・・・
乳頭乳輪を温存することのリスクとしては、まず一つ目は乳頭が壊死してしまう(細胞・組織が死んでしまうこと)可能性があります。

患者さま

壊死?ちょっと怖いですね。

素輪先生

そうですね、温存するという言葉からは矛盾してしまいますが、温存といえども組織の血流障害で壊死する場合もありますね。

患者さま

先生、血流を促すためにできることはありますか?

素輪先生

患者さまご自身でできることとしては、温める、清潔にする(お湯で洗う)などは基本的なことですが有効ですよ。

患者さま

血流って本当に大事なんですね。もし、万が一壊死が起こった場合はどのように対処するのでしょうか?

素輪先生

組織が壊死すると、壊死した部分を切り取って縫合することができますが、新たに色々な処置が新たに必要になってしまうことがあります。その際に一部が欠けたり、乳輪乳頭の体積が小さくなったりすることも考えられます。

患者さま

そんなことが起こる可能性があるんですね。身体についてきちんと観察して変化があれば担当医師に相談したいと思います。

素輪先生

二つ目のリスクは乳頭乳輪の位置の問題があります。乳房再建をした後はしばらくの期間(2か月ほど)は皮膚(組織)が縮んだり重力などの影響で乳頭乳輪の位置が変化することがあります。その時に乳頭・乳輪が左右非対称になってしまうことがあります。

患者さま

そんなことが起こるなんて想像していませんでした。でもせっかく再建するのだから出来るだけ左右対称に近い胸になりたいです!

素輪先生

そうですよね、あとから乳頭・乳輪を作成する方法であれば、位置に変化がない定位置の状態に落ち着いてから左右対称な位置に乳頭乳輪を作成できるというメリットが生まれますよ。

患者さま

乳頭乳輪を新しく作るメリットですね。でもせっかく残してもらったトップなので、しっかり観察していざという時にはすぐに対応できるようにしたいと思います。ありがとうございます。

素輪先生

わからないことは出来るだけ解決して、自分らしい再建をしていきましょう。いつでもお問い合わせください。

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